青森県の現地情報

四百五十年の歴史

青森県五所川原市、市浦地区六月の第一土曜日に『相内の虫送り』という行事が行われます。

これは津軽地方の虫送りの原型とも言われ、約、四百五十年間の歴史があるそうです。

『虫送り』とは、農作物の害虫を駆除し、その年の豊作を祈願する目的で行われる祭事です。

主に春から夏にかけての虫が多く発生する時期に、夜中に松明を焚いて行われます。

また、藁人形を作り、害虫を括り付け、太鼓などを叩きながら川に流す事もあります。悪霊を模るという事から、厄払いの意味もあるのでしょう。

虫送りを、『平家物語』の斎藤実盛になぞらえて『実盛送り』と呼ぶ地方もあるそうです。

昔はよく行われていた行事なのですが、火事の危険性もあり、農薬の普及と共に廃れていってしまいました。

埼玉県の『門平の虫送り』、神奈川県の『川和の虫送り』、愛媛県の『実盛送り』などがあります。

相内の虫送りには太刀振りの踊りが欠かせなく、坂上田村麻呂が蝦夷討伐の際に、太刀や棒切れを振りかざし、追い払ったという故事から、田植え後の豊作を願う行事として、未だ行われ続けています。

更に、この時の太刀は他の地域とは違う形をしていて、稲穂の形に似せているそうです。

蛇を模った山車で村の中を練り歩く事から、若干他の地方の虫送りとは違う事が窺えます。

山車の上部に蛇飾りの形も他地方とは異なる様です。

相内の虫送りの際には、大きな太鼓などの囃子があるのですが、これにはちょっとした伝承があるそうで、太鼓が鳴っている間は雨が降らないと言われているそうです。

また、雨で中止になった事が無いと――――つまり四百五十年間雨が降っていない事に……。

流石にそれは無いと思いますが、もしかすると……もしかするかも知れません。

お祭りとしても賑やかな印象を受けます。

村を挙げての祭りなので、きっと退屈はしないでしょう。

もし初夏に青森県を訪れる機会があるのならば、行ってみると宜しいかと思われます。

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