神奈川県の現地情報

六ヶ所の神宮一同に会す

神奈川県中郡大磯町、国府本郷の神揃山、及び、『大矢場』(現在の馬場公園)では、五月の五日に『国府祭』というお祭りが催されます。

これは、平安時代に相模国内の主要な五つの神社を、国府に近い柳田大名神に併せ、祀り、『総社六所神社』としたという故事が元になっている祭礼です。

神奈川県の指定無形文化財に指定されています。

国府祭というのは、五月の五日に、相模国(現在の神奈川県)の一宮(位が最も高い神社)から五宮、そしてそれらを総括する六所神社の神輿が一堂に集うというお祭りです。

国府祭は、古くは『端午祭』と呼ばれていたお祭りであり、十一世紀には既に形として確立していたそうです。

一説には養老年間(717年から724年までの間)に始まったとされていますが、確定している訳ではなく、未だに発祥が明らかになっていないというお祭りでもあります。

国府祭の祭事は、以下の流れで催されます。

浜降り

祭りの前日である五月の四日に、六所神社が浜辺の波打ち際で幣(宮司さんがよく持っている紙と棒で出来たあれです)を立て、祝詞を奉上した後で、浜辺の砂をすくいます。

これを『浜降り』と言い、すくった砂は宮司、宮総代、氏子、子供達が参道などに清めの意味で撒きます。

五社神揃山御成

五月の五日の朝に、一宮から五宮の各々で、『発御祭』という祭事が行われた後、神揃山へ向けて神輿が出立します。

そして、神揃山に到着した五つの神社の神輿は、一宮の寒川神社、二宮の川勾神社、三宮の比々多神社、四宮の前鳥神社、五宮の平塚八幡宮の順番で入山します。

この後に、無事到着した事を奉告し、国家安泰、五穀豊穣を祈願する『五社祭典』という祭事が執り行われます。

更に、三宮、比々多神社の社人が小餅の詰まった俵を頭上の掲げ上げ、地面へと何度も落とし、破れた小餅を集まった人々に撒く、『チマキ撒き』が行われます。

チマキ撒きとは別に各神社がお札を頒布したりもするそうです。

座問答

午後になると座問答という神事が象徴劇のように行われます。

これは神社同士のある意味諍いの様子を表したものです。

座問答が行われている頃、六所神社では『大神輿宮立祭典』という祭事が行われ、座問答が終わり次第、各社の代表が出て、六所神社へと向かいます。

これを『七度半の使い』と言います。

これ以上書くと膨大な量になるので省略させて頂きますが、この後も延々とした祭事が行われ、最後に五つの神社の神輿が退場し、終了となります。

そして、神社によっては、この後にも『還御祭』という後祭を行う場合もあるそうです。

国府祭は、総社を含めた六つの神社が厳かに行う、伝統的な行事です。

貴方がこの国府祭を見に行ったのならば、それに相応しい厳粛さと、歴史の重みを感じられるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました