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雨乞い神事

千葉県野田市では七月の上、仲、下町の野田三ヶ町の夏祭りの祭に、『野田のつく舞』という民俗芸能の舞が舞われます。

これは水神信仰に基づく雨乞いの神事だと言われています。

発祥としては、享和二年(1802年)に旱魃(かんばつ)で大凶作となり、野田町と山崎村で雨乞いの為に行われたのが始まりだと言われています。

実際に舞われたのは文政元年(1818年)の愛宕神社祭礼の際に初めて『野田のつく舞』が奉納されたそうです。

『野田のつく舞』とはどういうものかというと、先端に一斗樽を被せた白木綿で巻かれた高さおよそ十五メートル程の長い柱を立て、『ジュウジロサン』と呼ばれる白装束に雨蛙のお面を被った演者が、柱や樽の上、柱から張った網の上で曲芸を披露するというものです。

この『ジュウジロサン』の名前の由来ですが、山崎村の重次郎という人物が柱に登ったという、実際にあったらしき故事から取られたそうです。

『ジュウジロサン』は雨蛙のお面と背中に赤い毛、その他扇やらの小道具を持って登りますが、命綱はありません。

過去には転落事故もあったとか……。

それだけ雨乞いに命を掛けていたという事でしょう。

農作物を作る農民にとっての旱魃は死活問題ですからね。

『ジュウジロサン』は登った柱から破魔矢を放ったりもします。

矢の羽は赤、黒、白、緑であり、おそらくこれも何か意味合いがあるのだと思います。

更に『ジュウジロサン』が立つ樽ですが、これは醤油樽であり、野田が昔は醤油造りで栄えた事を暗喩している様です。

『ジュウジロサン』はその他にも、綱渡りなどをするのですが……これが凄いのです。

綱渡りと言えば真っ直ぐに伸びた綱の上を渡るというものが殆どですが、『ジュウジロサン』の綱渡りは、柱の頂上から下方へと伸びた綱の上を、何と腹這いで滑り降ります。

写真で見ただけなので、何とも言えませんが、私には全く手を使っていないで、お腹だけで滑っているように見えました。

しかも結構な高さからですよ?

アレも含めて文化財なんだと私は思います。

本来は雨乞いという祭事ではありますが、かなり見所があるので、もし見る機会があるのならば必見です。

絶対に見る価値はあります。

特に綱渡りですね。

あれは見逃せませんよ。

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