和歌山県の現地情報

針を労う

和歌山県和歌山市、加太の淡嶋神社では、二月の二日に『針供養』という行事が行われます。

これは一年の間に神社に納められた針を本殿で祓い清め、針塚という場所に納めます。

更に塩をかけ、土に針を返す事で、針の労を労い、今後の針仕事の上達を願うというお祭りです。

祭神である少彦名命は、裁縫を人間に初めて伝えた神様です。

この『針供養』を行う際には、淡嶋神社の宝物殿を開放し、その中で、針を使った作品を見る事も可能になります。

『針供養』という行事ですが、淡嶋神社の形態とは違うものの、全国的に広く行われています。

全国的な針供養とは、古くなった針を、豆腐やこんにゃく、ふろふき大根などに刺し、紙に包んで川や海に流すという行事であり、十二月の八日、二月の八日の二回に分けて行われます。

意味合いとしては、折れた針や、古くなった針の労を労うという意味があります。

そのご利益?で針仕事の腕が上達するという訳です。

豆腐や柔らかいこんにゃくに刺すのは、ずっと硬い布を縫ってきてくれた針に報いるという意味があり、豆腐の場合は更に、豆腐のように色白になりまめに働くようにとの願いを籠めています。

まめは(豆)であり、それが豆腐に繋がったんですね。

何故、月の八日に『針供養』を行うかというと、八日は『事八日(事始め、事納め)に相当し、色々な行事が行われてきましたが、次第に針供養へと変化していったそうです。

八日は同時に物忌みの日でもあり、魔物などが家の中を覗き見るという日でもあります。

この八日の日に何か行事を行うというのは中国などの諸外国でも見られるので、世界的にも何やら特別な日なのでしょうね(と言っても私には分かりませんが……)。

淡嶋神社の祭神である、少彦名命は医学、薬学の神様としても有名で、女性の病気回復や子授けや、安産にもご利益のある神様だそうです。

針を供養するついでに病気も治せるかも知れないし、更には、子宝まで……なんて事は流石に都合が良すぎますか。

しかし、女性にご利益のある神社である事は間違いないので、一度行ってみるのも良いでしょう。

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